こんにちは。

今日は、可南さらさ先生のお話を。
可南先生のお話だと、この「約束」と「水に眠る恋」が好きです。

同じ切ない系でも、より泣けるのは「約束」、萌えるのは「水に眠る恋」かなぁと思ってます。


★約束 (可南さらさ)
 ※購入サイトはこちら⇒「BookLive!」「Renta!

_20180311_023500



さくらの評価:★★★★★


このブログを書くために、昨晩改めて読み返していたのですが、もう後半から号泣しっぱなし!
自分でも引くほど涙が出ました。そして鼻が詰まってつらかった・・・。

再会モノなのですが、再会してからは、攻めが記憶喪失になっているので、受けが可哀想で可哀想で…
めちゃくちゃ健気な受け君なんですよね…。

可南先生の書き方がまた涙を誘うのです。
そして所々に散りばめられる萌えポイントもあり、美味しい小説だなと思います。

切ない系が好きな方には絶対に外せない!

ネタバレOKな方は、こちらから。

↓↓↓





二部構成になっており、
二人が出会い、恋を育むまでが<夏の章>、
その4年後の二人が<冬の章>で描かれています。

高校で寮生活を送る有也は、性的に奔放だった女優の母親と、妻子ある政治家との間に生まれた私生児。
小さい頃から好奇の目線にさらされて育ってきた有也は、
周りに何も期待をせず、誰とも関わらずに無気力に生活しています。

そんな有也と寮の同部屋になった二ノ宮颯は、有也とは対称的に、
スポーツ万能で友達も多く、生徒会役員を務めるなど教師からの信頼も厚い優等生。
完璧すぎる颯とは合わないと思っていた有也でしたが、
なぜか颯は有也を気に入り、なにかと構って面倒をみます。

実は颯は颯で、過去に兄を亡くし、両親が悲しみにくれる様子をみて、
「自分はいい子でいなくちゃいけない。」と
周りの様子をうかがってなかなか自分の気持ち通りに自由になれない性格。
そんな颯なので、周りに流されない有也を見て、心惹かれていくのです。

先に好きになったのは颯の方で、有也と少しずつ距離を詰めていきながら、スキンシップをとっていきます。
有也は、キスをされたり抱きしめられても、
男子校という閉鎖的な空間が颯をそういう気持ちにそうさせているんだと思っており、
また、特に最初の頃はあくまで受け身で、自ら積極的に颯に対して好意を感じたりすることはありません。
そんな有也を知っているからこそ、颯は最後の一線は越えず、
有也が自分を好きになってくれるのを待ち続けます。

そんな二人でしたが、夏休みで颯が帰省し、一時的に離れ離れになることで、有也も颯への想いを自覚。
思わず颯の実家に赴き、想いを伝え、夏の花火を見ながらキスをします。
気持ちが通い合った者同士、早く抱き合いたい二人。
「明日なるべく早い時間に寮に帰るから待ってて。」と伝える颯。

幸せな気持ちで翌日を迎えた有也でしたが、しかし、その日いつまでたっても颯は帰ってくることはなく、
そして彼が大きな事故にあい、入院していることを知ります。

夏休みが終わっても、そしてそれ以降も、颯が有也との部屋に帰ってくることはなく、
ここで<夏の章>は終わります。

そして<冬の章>では、4年後、美大で絵を勉強している颯が、
有也のバイト先に偶然立ち寄り、二人が再会するところからスタートします。
颯は、事故の影響で記憶をなくし、また事故後すぐに治療のためアメリカに旅立っていたのです。

ひょんなことから、有也は颯の一人暮らしの部屋に出入りするようになり、
再び交流が始まるのですが、
再会してからは、有也の片想いがこれでもかというほど切ない。

なんせ、颯は自分のことを何にも覚えておらず、しかも、既に婚約者までいるのです。
とにかく有也が、健気でいい子。
颯の中に自分の居場所はないから一緒にいても意味がない、離れなきゃいけないと思っても、
少しでも話せる機会があるなら、そこに飛び付いてしまう。そりゃあ4年もずっと想っていたんだからそうなりますよね・・・。

「全部言っちゃえばいいじゃん」と思うのですが、人の家庭を壊して生まれた有也には、
颯に婚約者がいると知ってしまった以上、どうしても踏み込めないのです。
また、大変なリハビリを異国の地で乗り越えた颯を思うと、今更また新たな重荷を背負わせることなんてできないと思ってしまいます。
・・・・・なんていい子なの・・・!

泣きポイントは次から次へと出てくるのですが、特にココ。
幼馴染でもある婚約者に対して、「長いリハビリ期間中待たせてしまったから幸せにしなきゃ」と言う颯に、



 
-----俺だって、ずっと待っていた。
『飛んで帰るから待ってて』と、あの夜、颯がそう言ったから。

無理に思い出さなくてもいいと思いながら、けれど心のどこかでは『もしかしたらいつかは颯が全てを思い出して、元通りになる日がくるかもしれない』と、ちらりと考えてしまっていたのも、事実だった。

でもそんな日は二度とこないのだと、今、はっきりと目の前で線引きされた気分だった。

槍が刺さったままの胸が、ひどく痛い。
敗れた心臓からどくどくと血が噴き出ているのかと思うほど、痛くて痛くて仕方ないのに、今も普通に息をしているのが不思議だった。

「まぁ、大学を卒業したところで俺の絵がモノになるのかどうかもわからないし。第一、こんなキズものでもいいって言ってくれる奇特な人、そうそういないよね」

茶化すようにそう言って颯は笑ったけれど、有也はうまく笑い返すことができなかった。

-----そんなことない。
もらえるのなら、俺が欲しいと、そう思った。
たとえばその指先ひとつ。声のひとかけらでもいい。もらえるというのなら、なんでももらうのに。



泣ける・・・。

そしてこの小説のおすすめしたいところは、切ないながらもキュン要素が散りばめられているところです。

有也の片想いが切ないけれど、颯も有也を見てどんどん惹かれていく描写があって、
その一つ一つがキュンとくるのです。

<夏の章>と<冬の章>だと、冬の章が圧倒的に好きですが、
でもその切なさや萌えを最大化しているのは夏の章の存在があるからこそ。
<夏の章>で散りばめられている二人の会話、エピソード、小物が、
<冬の章>にも繋がっていて、涙が止まりません。

最後、颯が、有也との過去に“気付く”シーンもまた素敵です。
末永く幸せになってもらいたいですね!

それではこの辺で。


★約束 (可南さらさ)
 ※購入サイトはこちら⇒「BookLive!」「Renta!



にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL小説読書感想へ
にほんブログ村